6月のニューズレター
今月、私たちの教会で育った方の結婚式を行います。すでに夫婦としての歩みを始めていた二人が、教会の出来事(準備と聖書の学び)の中に身を委ねる決心をしてくれたことは、教会にとって光栄なことでした。
私自身、一年にわたって準備と学びをしたのは初めての経験でした。振り返ると、ついつい自分の望む結婚式に心が向いてしまい、二人にとって何が最も大事なのかを見失ってしまいました。その気づきをいつも与えてくれた教会の仲間と学びを共にしてくれた妻に心から感謝します。
さて結婚に関しては、次の聖書の言葉が有名です。「主なる神は言われた。『人が独りでいるのは良くない。彼に合う助ける者を造ろう。』ご存知の方もいるかと思いますが、この言葉は聖書に収められた第一の書物・創世記に出てくる言葉です。それは神が天地を創造し、人間を夫婦とした物語に出てくるのです。ですから、これは人類最初の結婚式でした。
この書物が書かれたのは紀元前6世紀です。イスラエルの人々がバビロン捕囚から解放された時代、これから自分たちがどう生きていったら良いのか、その転換期に書かれました。ある学者はこのように言います。「創世記は、世界がどのようにして成立したのか、をしるしたものではない。そうではなく、世界と人間の存在の確かさがどこにあるか、という当時の緊急かつ根源的な課題に答えたのです。」
そう考えると、「夫婦とは何だろう」という問いも、結婚生活の中で常に問われていることであり、それに応えて生きるための土台作りが、聖書から学ぶことなのです。ただし、その学びがなくても夫婦の問い(危機)は起こりますし、それを乗り越えていくことで夫婦が夫婦として成長していきます。ですから危機を乗り越えつつ、共に聖書から学んでいく夫婦こそが、最も素晴らしいと私は思います。
こんなことがありました。日曜の朝早く、教会のインタホーンが鳴りました。行ってみると若い女性が憔悴しきった顔で立っていました。話を聞くと彼女は関西の出身で、最近結婚をしてご主人の転勤先である東京に一緒に住むようになったそうです。ご主人は仕事が忙しく家にはおらず、その寂しさと夫婦として歩み出せていない不安から、彼女は夜も眠れなくなり、心も落ち込んでいました。そして教会の前を通ったら、ちょうど掲示板に貼っていた聖書の言葉『人が独りでいるのは良くない。彼に合う助ける者を造ろう。』が目に入ったと言うのです。その時、彼女に何を話したのかはもう覚えていません。ただ何が彼女に起きたのかは覚えています。彼女は安心した顔で家へと帰っていきました。
三鷹バプテスト教会
主任牧師 秋山献一
主任牧師 秋山献一